2012年9月13日木曜日

競わない球技、「蹴鞠」

1400年という永い歴史を誇る日本の球技、それは「蹴鞠(けまり)」。

皆で鞠を蹴り、地面につかないように繋いでいくことが、まず大事。その上で、「音(蹴った時に、良い音が鳴ること)」、「色(良い回転がかかること)」、「高さ(4m以上上がること)」の3点が重視される。

「色(回転)のない鞠は、『死に鞠』と呼ばれます」



そして、その最大の特徴は「勝ち負けがないこと」。

「たとえば、次の相手がうまく鞠を蹴れるように、蹴りやすい球を蹴らなくちゃいけない。相手がうまく蹴れないのは自分の責任でもあるのです」。

競争のない球技。競うよりも「和をもって尊しとなす球技」、それが日本古来の蹴鞠の姿であった。そして、この繋いでいく鞠こそが、「日本の心」なのである。





出典:
歴史人2012年1月号
「歴史人倶楽部 第15回 蹴鞠保存会」

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