2014年8月26日火曜日

読書亡羊 [荘子]




臧與穀二人相與牧羊、而倶亡其羊。

臧(ぞう)と穀(こく)と、二人相い与(とも)に羊を牧(か)いて、倶(とも)に羊を亡(うしな)う。

臧と穀とが、二人でいっしょに羊飼いをしていたが、二人ともその羊を逃がしてしまった。



問臧奚事、則挾筴讀書。問穀奚事、則博塞以遊。

臧に奚(なに)をか事とせると問えば、則ち筴(さく)挟(わきばさ)みて読書す。穀に奚をか事とせると問えば、則ち博塞(はくさい)して以て遊ぶ。

臧は何をしていたかというと、簡策(しょもつ)をかかえて読書をしていたのだし、穀は何をしていたかというと、賭けごとをして遊んでいたのだ。



二人事業不同、其於亡羊、均也。

二人の者、事業はからざるも、其の羊を亡うに於いては均(ひと)しきなり。

この二人のものは、していた事こそ同じでないが、羊を逃がしたという点では同じである。








出典:荘子 外篇  駢拇篇 第八




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